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朝日新聞のスルガ銀行不祥事への執念

先ほど、スルガ銀行は5月15日に公表したばかりの2018年3月期決算を訂正すると発表。わずか20日余りで決算を訂正する異常事態について、経済紙である日経新聞よりも朝日新聞の記事が読み応えがあります。良くも悪くも(?)社会正義を自負し、行き過ぎた経済活動への警戒を隠さない朝日新聞の本領発揮と言ったところでしょうか。

 

スルガ銀行のシェアハウス融資については、度々、ブログでも綴ってきましたし、深刻な問題だと思っています。経済紙である日経新聞の追求が甘く、他方、朝日新聞の追求の鋭いのは、何やら考えさせられるところがありますが、こういった状況では心強ささえ感じます。

 

個人向けのアパマンローンは長らくリスクのある商売だとみなされてきました。だからこそ、日本銀行は10年も前から、標準産業分類にはないにも関わらず「個人による貸家業」向けの貸出額の数字を銀行等から徴求しています。

 

金融庁の一部トップ層の「地銀もしっかりと儲けるべきで新しいビジネスモデルを歓迎する」というスタンスが、金融庁・日本銀行の金融行政を歪めたように思えて仕方ありません。事実、スルガ銀行の貸出金利は融資態度を正常化した途端、急激に下がっており、おそらく他の地銀と同じ水準まで下がるでしょう。であれば、結局、スルガ銀行のギャンブルに行政がお墨付きを与えていたことになります。

 

金融行政と無縁の方からすると違和感がありますが、金融庁等のレポートを見ると、スルガ銀行は優等生という扱いでした。

 

「預金者が個々に金融機関を監視するのはコストがかかるし重複するから、代表者として行政がモニタリングする」、教科書的には行政が金融機関を監視することは、このように正当化されています。

 

行政は正しい判断をするという前提条件が間違っているとしたら、預金者は何を信じれば良いのでしょうか。この問題はスルガ銀行のみならず、金融行政にとって重要な課題です。